朝倉家の双子、恋をします！〜めぐり来る季節をあなたと〜

双子戦士が始まる前から、もう俺は泉が好きだった。

小さい頃から泉の容姿がかなり整っているのはわかっていた。

手足が長く、アニメ同様、長いストレートの髪はいつも艶々していて、凛とした芯の強そうな目が印象的。

小学生なのに、可愛いというより美しいという形容詞の方が似合う泉。

その姿が表す通り、誰からも好まれる容姿の上に、真面目で正義感が強く、同性に敵を作らないタイプの人気者だった。

しかも、泉は4人兄弟の長女だ。
人前では無口な同じ歳の兄貴に、2歳下の妹、5歳離れた弟がいた。

その環境で育ったせいか、優しくて面倒見がいい。頼れる綺麗なお姉さんという感じで、男女問わず慕われていたと思う。

いつも一緒にいられる真が羨ましかった。
泉と感情を共有出来る真が羨ましかった。
泉を簡単に抱きしめる真が羨ましかった。

でも、真もまた俺にとっては親友で、大切な存在だったんだ……。

真の存在を無視して、泉と付き合うなんて事は、考えられなかった。

遠慮していたわけではない。
3人でいる時間は、俺にとってもかけがえのない大切な時間だったからだ。