愛するあなたへ〜blue roseを私にください
運転する社長も凄く格好よく、ずっとどきどきしていた。
「こちらこそ、遅くなったし、色々とごめんね。じゃあ、また月曜日に」
少し寂しい思いを胸に、社長の車を見送った。

「はぁ、疲れたぁ」
曽根さんには、申し訳なかったなぁ。
でも、曽根さんと食事に行ってたら、きっと普通の楽しい食事で終わっていた。
誘われても、どきどきしなかった。
でも、社長とは歩いている時ですら、どきどきした。
恋をしてはいけない人を好きになってしまった。
この気持ちは、誰にも悟られてはいけない。

ベッドに横になり、今日の明子さんという人とのことを思い出した。
結局、あんなことを言われた理由は教えてくれなかった。
でも、あんなに悲しそうな顔をした社長を見たのは初めてだった。
きっと、言えないことがあったんだろうと思う。
それに、元カノがあんな事言っても、今はベタ惚れするほどの彼女さんがいる。
社長はきっと大丈夫だ。
私に出来ることは、社長の仕事を支えるだけだ。
好きの気持ちは心に秘めて、仕事の間だけでも、社長の傍にいたい。
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