愛するあなたへ〜blue roseを私にください
「そう、ではなくて・・・」
「どうしたの?」
翔さんは心配そうに私を見た。

恥ずかしいけど、聞いてみたい。
「初めての女性は、嫌、ですか?」
「えっ?」
「私が初めてって聞いてから・・・何も・・・」
翔さんがじっと私の目を見つめて
「俺が、春花が初めてだから、引いたとでも?」
「・・・」
「俺が手を出さないのは、春花を抱きたくないとでも?」
「どうしてかなと・・・」
「はぁ・・・」
翔さんはため息をついた。

こんなこと聞いて、飽きれたかもしれない。
翔さんは黙ったまま、手を引いてベッドまで行くと、ゆっくりと寝かせて私を見下ろした。
「春花、俺のリミッター外したのは春花だからね」
唇を貪り、私の舌を捉えて激しく絡み取られる。
頭が真っ白になり、必死で受け止めていると、優しく這う手に恥ずかしさと、どうしていいかわからなくて、緊張して力が入った。
「春花、こっち見て」
私はぎゅっと閉じていた目を開いた。
「俺のこと好き?」
「はい・・・大好きです」
「怖いの?」
「どうしていいかわからなくて・・・」
「力抜いて、俺が春花を愛するのを全身で受け止めて」
翔さんはさっきとは違って、ゆっくりと唇から首筋に唇を落とし、翔さんを受け入れられるように優しく体をほぐしてくれた。
始めは恥ずかしかったけど、痺れるような感覚が全身を覆う。
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