愛するあなたへ〜blue roseを私にください
「俺がもっと早く言えば良かったんだ。ごめんね、心配かけたし、明子のことでは嫌な思いさせたね」
「もう迷いません。翔さんの傍にいさせてください」
「覚悟して。俺の事を嫌になっても、また振り向くまで追いかけるから。絶対に好きにさせるよ」
翔さんに抱きしめられ、熱い口づけを交わした。

「春花、早速だけど、ここに一緒に住むぞ」
「えっ?」
「嫌なの?」
「急すぎてびっくりしちゃって・・・」
「もう、仕事以外で、片時も離れたくないんだ。いいね?」
「嬉しいです」
私は翔さんに抱きついた。
「じゃあ、今から退去手続きしに言って、早速、荷物運ぼう」
急な私の荷物の整理で、慌ただしくも嬉しい休日を過ごした。

月曜日、佐野さんが私の顔と翔さんの顔を見合わせて、にやけていた。
「おはよう」
「おはようございます。佐野さん、色々と有難うございます」
「良かったわ。仲直りしたのね。これで皆も落ち着いて仕事できるわ」
翔さんが社員に声を掛けると、一瞬緊張した顔になっていて、大変な1日だったことが想像できた。
「映像撮ってたら良かったわ。ねえ、喧嘩したら、前もって言ってよ」
「面白がらないでください」
「だって貴重よ」
そう言いながらも、佐野さんは優しく微笑み
「安心した」
そう呟いて、仕事に取り掛かっていた。
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