いつかキミが消えたとしても
☆☆☆

私は青っちのことが好き。


その気持を理解した日から舞はいつでも視界の端に青っちがいた。


つい目で追いかけてしまう。


ついフラフラと近づいて行ってしまいそうになる。


それはすべて無意識の行動で、我に返って赤面してしまうことが何度もあった。


「舞、告白はしないの?」


そんな時にそんなことを聞いてきたのは恵美だった。


いつもどおり4人でベランダに出てお弁当を食べているときのことだった。


あまりに自然に質問されたので、舞は自分がなにを聞かれたのかわからなかったくらいだ。


「こく……はく?」


目を見開き、まるでロボットのようにカクカクと首を曲げて質問し返す。


「そうだよ。青っちに」


続けて愛に言われて思わず口の中のご飯を吹き出してしまいそうになった。


一瞬で顔が熱くなる。


「な、なな、なんで? 告白って。え? どうして?」


今までにない慌てっぷりに3人の笑い声が響く。


「どうしてって、バレバレじゃん」


恵美が余裕の表情で言った。


「バレバレって、そんな……本当に?」


最後には観念してそう聞いた。


3人は同時に頷く。
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