いつかキミが消えたとしても
なにもされていなことを喜ぶべきなのに、素直に喜べない。


どうして今日はなにもされていないんだろう。


まさか、もっと他のことを企んでいるんじゃないんだろうか?


すっかり3人組への信用を失っている舞は次から次へと不安が浮かんでくるばかりだ。


恐る恐る席に座ってカバンの中身を出していると、あの3人組の笑い声が聞こえてきてビクリと体を震わせた。


視線を向けると、3人はなにかの話で盛り上がっているようで、舞には目もくれていない。


一体なにがあったんだろう?


その疑問を解消するように英介が近づいてきた。


「今日、転校生が来るらしいよ」


女子のように高い声でそう言われ、舞はまばたきをした。


「転校生?」


「そう。なんでも男子らしくて、それで朝から盛り上がってる」
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