いつかキミが消えたとしても
「青っちどうしたの!? 大丈夫!?」


「大丈夫。なんだか少し、クラクラしただけ」


青っちはそう言うとふぅーと大きく息を吐き出した。


その言葉どおり、すでに顔色はよくなっている。


「下に降りるまで横になってるといいよ」


舞はそう言って、青っちの手を握りしめる。


その手はもう透けてはいなかったのだった。
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