いつかキミが消えたとしても
折り鶴
それから舞は全く知らない透明病について調べまくった。


まずは身近にあるスマホで。


それから市立図書館で本を借りて。


透明病は医師の言っていた通りの難病で、記事や本を探し出すのも大変な作業になった。


そしてそれを読み込んで理解するまでにはもっともっと時間がかかる。


それでも舞は諦めなかった。


放課後になると真っ先に病院へ向かい、青っちと一緒に運動をした。


病院の中庭には大きな広場があり、そこには上体を反らせたり腕立て伏せができる器具が置かれている。


もちろん、医師に許可をもらってから、それらを2人で行った。


透明病は1億人に1人がかかる病気で、まだまだ解明されていないことも多い。


日本の発症者は青っちが第一号となってしまい、そのことで青っちは冗談で「俺ってすげーじゃん」と笑っていた。


ある日舞はネットで病気について調べていると、とある動画ブログにたどり着いた。


それは透明病を患った患者が気の向いたときだけアップロードしている動画で、国はアメリカになっていた。


長い金髪が病院の窓から差し込む太陽の光にキラキラと輝いてとても綺麗。


それが舞の第一印象だった。


彼女の名前はアマンダと言うらしく、年齢は青っちと同じ17歳。
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