いつかキミが消えたとしても
「しゃ、射的行こうか! 青っち、もう大丈夫?」


聞くと青っちは笑顔で頷いた。


『つらそうだから』という言葉をスルーしても掘り下げて質問してこないのは、青っちの優しさだ。


「よし、じゃあ今度は射的だな。これだったら俺負けないから」


「私だって負けないから!」


立ち上がってあるき出す青っちに慌ててついて歩く。


その後姿は昔にくらべたら随分と大きくて、たくましい。


青っちの後についてあるく舞は自然と安心感を覚えていたのだった。
< 48 / 178 >

この作品をシェア

pagetop