いつかキミが消えたとしても
やがて近づいてきた恵美と視線がぶつかってしまった。


恵美は一瞬こちらを睨みつけてきて、そしてすぐに無表情に戻った。


舞は全身に汗が吹き出すのを感じ、息が吸い込めなくなるのを感じて、恐怖で小刻みに震え始めた。


それほどまで舞にとって3人は驚異の存在となっていたのだ。


それでも3人は歩みを止めずに舞の前までやってきた。


「あのさ」


恵美が口を開いた瞬間舞は小さな悲鳴を上げる。


それを見た淳子が視線をそらした。


「今までごめん」


恵美の突然の謝罪に舞は一瞬頭の中が真っ白になっていた。


相変わらず動悸がしているし、冷や汗も流れている。


「……え?」


「だから、イジメてごめんって言ってんの!」


恵美は怒鳴るようにそう言い、チッと舌打ちをする。


どう見ても自分の意思で謝罪しているようには見えない。


舞はとまどい、3人を順番に見つめる。


すると愛が「あのメッセージも嘘だから。本当はあの後に青木がクラスメートを助けたってことも書かれてた」と、ぶっきらぼうに説明した。
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