この恋は、『悪』くない。

一緒に出掛けた時は

手繋ぎたいな…って

私が思う前に繋がれてる


「沙和、すぐ迷子になるからな…」


迷子になったことなんてないよ!



♢♢♢♢♢



私が買い物に夢中になってる時は


「ねー樽崎くん、この服かわいいね」


私の手が空かないから


「んー…」


「樽崎くん、ちゃんと見てる?」


「ちょっと胸元開きすぎじゃね?」


「そーかなー?」


後ろから

いつの間にか自然と腰に手を回されてる

太らないようにしなきゃ!


ちょっと密着し過ぎじゃない?


「アレ?沙和、買わねーの?」


「うん、今日は買わないかな…」


集中して買い物できない



♢♢♢♢♢



ドラマで気不味いラブシーンがあると


「沙和ー
この男とオレ
どっちが好きなんだよ?」


「…もちろん…樽崎くん」


「よくできました!」


ーーーーー


気不味さはなくなったけど

ドラマの内容がぜんぜん入ってこない


私にキスした後の樽崎くんは

少し照れててドラマどころじゃない感じ

きっと樽崎くんもドラマの内容わかってない



♢♢♢♢♢



アメにキスしてる樽崎くんに


ーーー


いつも見惚れる


映画のワンシーンみたいで綺麗だから


「なに?沙和、妬いてんの?」


「別に妬いてなんかないよ」


アメは別格

アメ様々


「妬けよ!」


ーーーーー


不意のキス

心臓に悪い


「アメ、コイツオレの女だから!」


ニャー…


「樽崎くん、ハーレムだね」


「まぁね…フ…モテて、困る」


そう言って笑う樽崎くんは

いつも幸せそうで

私も幸せになる



♢♢♢♢♢



私が残業になると

樽崎くんが夕飯を準備してくれてる


コンビニとかテイクアウトが多かったけど

何も料理できなかった樽崎くんが

できるようになった


大きな進歩


メニューはいつも決まって

カレー


カレー1択


残業が2日続くとカレーが2日続く


「アレ?昨日の残りのカレーじゃないの?」


「そお!
昨日は甘口で、今日は辛口」


「カレーは2日目がおいしいって言うから
2日続くのは嫌じゃないけど
2日続けて作らなくても…」


「だって、沙和辛いほうが好きだろ」


「え?私のため?」


「うん、好きな女のため」


相変わらず優しくて

私を愛してくれてる


樽崎くん

今度は中辛にしようよ



♢♢♢♢♢



「ただいま
今日、飯なに?」


「おかえり
今日は樽崎くんの好きな唐揚げだよ」


「やった!」


「コレで足りるかな?」


「んー、足りねーかもな…
沙和の唐揚げ絶品だから」


「唐揚げは、だいたいおいしいよ
私、今日はサラダだけでいいから
樽崎くん全部食べてよ」


「ん?沙和食わねーの?
昨日もサラダしか食ってなかっただろ」


「んー…ダイエット」


「ダイエットとかすんなよ
オレは、コレぐらいが好きだから…

シャワーしてくるわ」


もぉ…


胸揉まれた


ボディタッチも自然と?

日常茶飯事



♢♢♢♢♢



お互い

頑張らなくても

キスをして


頑張らなくても

抱き合いたい時は

愛してくれる


心が通じ合った

私たち


好きだよって言わなくても

好きだよってわかってる


「沙和ー…」


「なに?」


「沙和ー…」


「うん、なに?」


「沙和ー…オレ、死ぬかも…」


「好きだよ」


「うん、オレも好き」


ーーーーー


たまに言わないと樽崎くんは

死んじゃうらしい



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