この恋は、『悪』くない。

うん

私もね

今日樽崎くんに

話したいことがあったの



樽崎くんは

それを知ったら

どぉ思うかな?



想像したら

こわくて不安で

でもなんか心が高鳴ったり



最近

気持ちが不安定だった



さっきの樽崎くんの言葉

プロポーズだよね?



でも

私がこれから話す事

樽崎くんが聞いたら…



どんな反応するのかな?



なんでだろう



不安なんだ



樽崎くんは

ずっと私の背中を

優しく撫でてくれてる



どんなことでも受け止めるから…



樽崎くんの言葉を信じる



「んーー…

私、今日、病院行ってきたの」



「うん…」



「んーー…」



「いいよ、沙和…

無理しないで…

待ってるから…」



なかなか泣き止めない私を

樽崎くんは

優しく宥めてくれる



「んーー…それでね…」



このことを言ったら

樽崎くんは…



どんなふうに

受け止めてくれる?



信じてても



やっぱり

少し

こわい



こわくなって

息が詰まる



「んーーー…

はーー…
こわい…

…こわいよ…」



声が震えた



優しく背中を撫でてくれてた

樽崎くんの手が



力強く

私を抱きしめてくれた



「はー…はー…はー…」



泣きすぎて

呼吸が苦しい



「沙和…

もぉ、いいよ」



樽崎くんのその一言で



終わった気がした



また

私が

ちゃんと答えなかったから…



「樽崎くん…」



もぉ

遅い?



私が悪い



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