【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
陽花の作ってくれた夕食を食べると、とても嬉しかった。美味しくて、思わず微笑みが出た。
「……トンカツ、肉柔らかくて食べやすいな」
「だって筋を切って柔らかくしてるからね」
陽花はそう言いながら、おじやみたいなのを食べていた。
「陽花……悪阻、どうだ?」
「……まあ、ちょっと辛いかな」
悪阻はまだあるんだな……。妊娠初期の陽花は、まだ悪阻に悩まされているんだな。
陽花がこんなに辛い思いをしていると知っているのに、なんて声をかけたらいいのか分からない。
「千洋、わたしね……」
少しの沈黙の後、陽花がそっと口を開いた。
「……どうか、したのか?」
やっぱり今から話そうとしていることは、離婚のことなのだろうか……?
「……わたしね、赤ちゃん、産むことにした」
「え、本当か……?」
陽花が赤ちゃんを産みたいと決めてくれただけでも、俺は嬉しい。
「……うん。 わたしね、今日の朝まで姉の所にいたの」
「え?」
陽花のお姉さんの所に……。そう言えば、陽花にはお姉さんがいたな。
確か陽花のお姉さんは、CAをやってると言っていた気がする。