【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
「ごめん、陽花が離婚したいって思ってることは分かってるんだ。……離婚するつもりで、俺は離婚届にサインもしたんだ」
そう言って夫は、椅子の下からサイン済みの離婚届をテーブルに置いた。
「……なんで」
あれだけ離婚したくないって、言ってたのに……。
「これが陽花の答えなら、仕方ないって思ったんだ。……俺は陽花のことを愛してるから、陽花が幸せになるためなら仕方ないって、そう思った」
そう言われた時、わたしはなぜか胸が痛んだ。
ズキズキと音を立てて、鼓動が鳴った。
「陽花のことを今でも愛してるし、ずっとそばにいたいって思ってる。……だけど俺じゃ、陽花のことを傷付けてしまうだけ。幸せにしてやれないかもと思った」
「……千洋」
夫の気持ちを聞いたわたしは、そこから何も答えられなかった。
なんて言えばいいのか分からなくて、口が開けなかった。
「だけどやっぱり……俺には陽花が必要なんだ。陽花がいないと、俺はダメ人間だ。陽花がいないと何も出来ないし、陽花がいないと悲しくて仕方ないんだ。……だから頼む、俺ともう一度やり直してくれないか?」