【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
夫はそう言い出すと、悲しそうな表情を見せた。
「……確かにあの日、ホテルには行った。それで俺を諦めてもらえるのならって……どこかにそんな気持ちがあったんだ。 だから一度だけでいいって言われて、俺はその気持ちを受け入れようとしたんだ……」
「……最低」
わたしは何も言えなくなり、気が付いたらただただ涙が溢れた。
「でも……あの日、本当に俺は彼女に何もしてない。 陽花のことを傷付けたくなかったし、陽花以外の女性を抱くことは、俺にはやっぱり出来なかったんだ。……愛してるのは陽花だけだから、愛してる人しか抱けないって感じたんだ」
そう告げた夫の顔を、わたしはまともに見ることは出来なかった……。
だけど段々と涙が零れ落ちて来てしまって、口も開けなかった。
「ごめん、陽花。俺は陽花の夫失格だ。それでも陽花を傷付けると分かっていたのに……」
「バカじゃないの……」
「だけど信じてくれ、俺は浮気なんてしてない。本当だ。 陽花の夫だから、陽花以外の人なんてほしくない」
こんなことを言われたら、わたしは何にも言えなくなる。
言い訳だと思っていたのに……。とことん問い詰めてやろうと思ったのに。