【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
○母親としての想い
クリスマスまで後、十日となった頃。わたしと夫は、一緒に病院に診察に来ていた。
十二月になると寒さはより厳しくなっていた。夫はわたしの身体を気遣ってか、モコモコのコートを着ていけと言ってくれた。
「……今日も寒いな、陽花」
「うん……。寒いね」
病院の待合室で、夫はそんなことを言っていた。
「陽花、身体冷えてないか?」
「大丈夫だよ。……ここ、暖かいし」
待合室は暖房が効いていて、暖かかった。
「そっか。 陽花、俺暖かい飲み物買ってきてもいいか?」
「いいよ」
夫は自販機にドリンクを買いに席を立った。
「お待たせ、陽花」
自販機で暖かいカフェオレを買ってきた夫は、わたしの隣に再び座り込んだ。
「……なんか緊張、してきたな」
待合室の前で、夫は時間が近付くに連れてそわそわし始めた。
「そう……なの?」
「なんか分からないけど、ドキドキしてきた」
そんな夫を見て、わたしはなんだかほっこりした気持ちになった。
そんな夫の手を握りしめたわたしは、夫に「……そんなに緊張しなくても、大丈夫だよ」と言葉を向けた。