【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


 そんなわたしの言葉に安心したのか、夫は「ありがとう、陽花」と微笑んだ。
 その後すぐに「下條陽花さーん、診察室へどうぞ〜」と呼ばれた。

「はい。 行こう、千洋」

「あ、ああ」

 わたしと夫は、診察室の中へと入った。

「失礼します」

「下條さん、こんにちは。……あら?もしかして今日は、旦那さんも一緒なのかしら?」

 先生はちょっとだけ嬉しそうに言っていた。

「……はい。 下條千洋と言います。いつも妻がお世話になってます」

 夫は先生にそう挨拶すると、わたしの隣に腰掛けた。

「下條さん、その後体調はいかがですか?」

「……はい。まぁ、ぼちぼちです」

「そうですか。じゃあ早速、赤ちゃんの状態を確認しますね」

「はい」

 

✱ ✱ ✱


「ありがとうございました」

「お大事に」

 わたしと夫は、赤ちゃんの診察を終えて待合室へと戻った。

「赤ちゃん、まだ小さかったな」

「そうだね。……小さいね、まだ」

「でも赤ちゃん……可愛かったな」

 初めてお腹の子を間近で見た夫は、なんだかフワフワした気持ちになったらしい。
 なんかこう、とても嬉しそうだった。
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