【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


 何かを言いかけた夫だったが、深呼吸を一つしてからまた話し始めた。

「……千洋?」

「俺はどんな結末になったとしても、絶対に逃げないから」

「……え?」

「陽花が幸せのために選んだことなら、俺は応援する。……例え二人の未来に終わりが来たとしても、それが陽花の選んだ未来なら、遠慮なく受け入れる」

 どうして……。どうしてそんなことを言うのだろう。
 
「千洋……」

「大丈夫だ、覚悟ならとっくに出来てる。……あの日から」
 
 そう言って微笑みを浮かべる夫は、わたしの手を握りしめた。

「だから陽花は、責任なんて感じなくていいんだからな」

「……千洋」

 責任なんて感じなくていいなんて……。そんなこと言わないで。
 わたしだって責任を感じるよ。あの時からずっと……感じてるよ。

「さ、冷めないうちに飲もう」

「……うん。 いただきます」

 ココアを飲むと、ホッとした。

「陽花、今日は陽花と過ごせるの、俺とても楽しみだよ」

「……ありがとう」

 クリスマスをこうして一緒に過ごすことは、わたしたちにとっては幸せの日。 
 大切な日なのだ。
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