【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


  その後退院したわたしは、子供と共に家に帰宅した。

「なあ陽花、この子の名前……なんて付けようか」

 産まれた我が子を眺めながら、夫はわたしにそう聞いてきた。

「わたし、実はもう決めてるの。この子の名前」

 臨月を迎えた頃から、わたしはこの子の名前を決めていた。女の子ならこの名前がいいなって。

「え、もう決めてるのか?」

「うん。……この子の名前はね、めい。ひらがなで゙めい゙にしたいの」
 
「めいか……。めい、可愛いな」

 あえてひらがなにしたかったというのもあるけど、五月に生まれて来てくれたからめいにしたというのもある。
 五月は英語でMay【メイ】と言うし、ちょうどいいかなと思った。 

「めい、あなたは今日からめいだよ」

 わたしたちの間に産まれた我が子の名前は、五月生まれのめい。
 下條めい。……すごく響きもいい。

「今日から俺たちが、めいのパパとママだ。 よろしくな、めい」
  
「よろしくね、めい。ママだよ」

 子供が産まれたことで、更に絆が大きくなったわたしたち。 これからわたしたちは、少しずつ家族になっていく。
 何も障害のない、幸せな家族にーーー。



【番外編① End】
< 134 / 139 >

この作品をシェア

pagetop