【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
「帰り多分遅くなるから、先に寝ててくれても構わないから」
「……分かった」
「じゃあすまない。行ってくるよ」
夫はすぐに荷物を持って、慌ただしく家を出て行った。
そんな夫を見送ったわたしは、ソファに腰掛けため息を漏らす。
「……何なの」
仕事だってウソをついてまで、そんなに浮気したいの? わたしという妻がいながら、わたし以外の女と浮気したいの?
……そう考えたら考えるだけ、腹が立つ。
夫はいつもそうだ。仕事が忙しいからとか、残業だからといって他の女と会っている。
わたしじゃ、夫を満足させてあげられないってこと。それは多分、結婚した時からそうなのかもしれない。
わたしはただの紙切れ一枚で繋がっただけの妻だ。結婚した時から、わたしは妻として尽していると思っていた。
……だけどそれは、わたしの勘違いだったんだってハッキリと分かった。
夫が浮気していると気づいた瞬間から、虚しさに襲われ、同時に怒りだって湧いた。
だけど夫にとって、わたしはもう家事をやってくれる家政婦みたいなもの。……そこにはきっと、愛なんてものはないのかもしれない。