【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


 その日の夜夫が帰ってきたのは、夜中の1時頃だった。 夫は寝室のドアを開けてわたしが寝ているのを確認すると、そっとドアを閉めた。 
 わたしは寝ているフリをしていたが、部屋が真っ暗のせいか、夫はわたしが寝たフリにすら気付いてもいない。

「……何時だと思ってるの」

 こんな夜中まで、浮気相手と密会?……ふざけないで。
 わたしは腹が立ち、思わず唇を噛み締めた。

 

 夫が自分のベッドに潜り込んだのは、その1時間後だった。
 別々に並べられたそのベッドに潜った夫は、そのまますぐに眠りについた。

 しばらくして夫が眠ったのを確認したわたしは、すぐにベッドから起き上がり、バスルームへと向かった。
 そして洗濯物の山から夫の服を手に取り、その香りを確認する。

「……やっぱり」

 さっきと服の香りが違う……。この甘ったるくて気持ち悪くなりそうな香りは、間違いなく浮気相手の香りだ。
 柔軟剤ではない、甘ったるい香り。……これは香水だ。浮気相手が付けている香水の香りを漂わせる夫に、わたしは更に怒りが湧いた。

「あの男、絶対に許さない……」
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