【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
わたしがそう言うと、夫は口を閉ざしてしまった。
「……そんなに俺のことが、信じられないのか?」
「信じられないわよ!……ようやく分かった。あなたのことを、信じたわたしがバカだった!」
わたしは夫にそう告げると、そのまま寝室のドアを閉めた。
「陽花……」
寝室のドアの前で微かに聞こえた夫の震えるような声。
そして静かに、夫はドア越しに話し始めた。
「俺は陽花に……何をしてあげられるんだ?」
それでもわたしは、何も言わなかった。
「陽花のことを大事にしたいっていう気持ちは、今も変わってない。……俺は陽花に、ずっと笑っていて欲しい。 ずっと幸せでいて欲しい」
そんな薄っぺらい言葉を並べられたって、わたしの気持ちは変わらない。
「……分かってる。俺じゃ陽花のことを、幸せに出来ないんだよな」
うるさい……。うるさい、うるさい……!
分かったようなことを言わないで……!
「陽花、俺は陽花のことをずっと愛してる。……この先もずっと、陽花と一緒に生きていきたいと思ってる。その言葉にウソはない」
その後、夫の言葉は聞こえなくなった。