【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
結局夫は、残業だと言ってあれからも帰りが遅い日がしばしば続いていた。
本当に仕事なのか怪しい所だ。浮気相手と密会しているとしか考えられない。
とにかく早く、クリスマスまでに夫に離婚を言い渡さなければ……。
クリスマスの日には離婚して、わたしは自由になると決めているのだから。
「いただきます」
熱々の鍋を美味しそうに食べる夫を見て、この人はなんて幸せな人なんだろうと感じた。
愛おしい妻が自分との離婚を考えているなんて、夫はきっと想像もしていないだろう。
この前のはただの夫婦喧嘩で、すぐに仲直りしたのだからもう大丈夫だと、夫はきっと思っているはずだ。
「鍋って何でこんなに美味いんだろうな」
と言ってくる夫に、わたしは「そうだね」とだけ答えた。
順調にこのまま行けば、夫にいい制裁を与えられると、そう思っていたわたしだった。
ーーーしかしそんな矢先のことだった。
「……うっ」
なぜか分からないけど、洗濯物を干している最中に、急に胃が痛くなるような衝動に駆られた。
「んん……」
あれ、なんだろう……。この気持ち悪い感じ。