【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
大丈夫かと言われても【大丈夫だ】とはとてもじゃないけど、言えない。
妊娠していることを隠し通すと決めたのに、悪阻に襲われてはいつバレてもおかしくないのでは、と不安になる。
なんとかして、うまく誤魔化す方法を考えなければ……。
「ちょっと疲れてるだけだから、大丈夫」
と言い聞かせなければ、わたしはダメになる。
「無理するなよ、陽花」
「……ありがと。 ごめん、少し寝る」
わたしは手付かずのクリームシチューを鍋に戻すと、そのまま寝室へと向かいベッドに横になった。
「……早く、言わないと」
離婚することをこのまま黙っていたら、わたしはきっと余計に惨めな思いをする。このままじゃ、自分が自分をダメにしてしまう。
そうならないためにも、早く行動に移さないとダメだ。
「……よし」
そう決意したわたしは、予定よりも早く離婚を切り出すことにしたのだった。
「陽花、体調はどうだ?」
それからしばらくして、夫はわたしの様子を見に寝室へとやってきた。
「ん……大丈夫」
「そうか。あまり無理するなよ」
心配そうにわたしを見つめる夫。