【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


「陽花が元気ないと、俺も元気なくなりそうだよ」

 夫はわたしの頭を撫でながら、そんなことを言い出した。

「早く体調良くなって、また一緒に出掛けような、陽花」
 
 そしてわたしのおでこに優しくキスを落とした夫は、そのまま「陽花、ゆっくり休んでろよ」と言って寝室を出ていった。

「……そんなこと、言わないでよ」

 離婚するって決めたあの日から、わたしは夫を憎んでいる。 浮気してると知ったあの日から、わたしは夫のことを憎んでいるのに……。
 そうやって優しくされると、夫がわたしを愛してくれているのだと錯覚してしまう。

「陽花、水飲むか?」

「……あ、うん」

 夫はその日の夜、わたしを看病してくれていた。とても心配そうな表情を見せてもいた。

「病院……行かなくて平気なのか?」

「大丈夫。……もう行ったから」

「そっか。 医者はなんて?」

 そう言われたわたしは、なんて答えようか迷ってしまった。

「……陽花?」

「あ……ごめん」

 なんて言えばいいのだろうか……。でも正直なことは言えない。
 なんとかして、誤魔化さないと。

「とにかく、ゆっくり休んでくれ」
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