【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
陽花は今、どこにいるんだろう……。どうして何も言わずにいなくなるんだ。
頼むから、何も言わずにいなくなったりするなよ……。
「下條。あの後、陽花ちゃんとは話し合えてるのか?」
会社での昼休憩の時、永岡からそう言われた俺は食堂で昼食を食べながら「……実は、陽花が、出て行ったんだ」と答えた。
「え、出て行った……?」
「……ああ」
「出て行ったって……。どういうことだ?」
永岡は俺の発言に、少し戸惑っているようにも見えた。
「分からない。……帰ったら置き手紙だけが、置いてあったんだ。 ごめんなさい。しばらく帰りませんって」
「マジかよ……。まさかそんなことになってるとは、思わなかった」
永岡の言葉に俺は「俺もだよ。……まさか出て行かれるとは、思わなかった」と答えた。
「下條……。これからどうするんだよ?」
「……俺もどうしたらいいのか、分からないんだよ」
やっぱり離婚するしか、ないのか……。それしかないのか、本当に。
それが陽花の望みだということは、よく分かる。……けど本当にそれが、俺たち二人にとって正しいことなのかも分からない。