【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜


 そんな思いを抱えながら歩いていたら、いつの間にかマンションに到着していた。
 そのままエレベーターで登っていき、鍵を開けてゆっくり玄関のドアを開く。

「ただいま……」

 久しぶりに帰る家。どんな景色が待っているのだろうかと、ドキドキしながら家に入る。

「……やっぱり」

 そうだろうと思った……。案の定、家のリビングは洗濯物やゴミで溢れていた。
 シンクには食器が少なくて、明らかに料理はしていない形跡しかなかった。シンクに置いてあったのは、お揃いのデザインがプリントされたマグカップやお箸だけだった。

「……何食べてたの、千洋」

 料理をしていないということは、大概コンビニのお弁当かカップ麺しか考えられない。
 そう思いゴミ箱を開けると、やはりお弁当やカップ麺のゴミなどが捨てられていた。

「もう、体に悪いものばかり食べてる……」

 元々料理はさほどしないということは、交際していた当時から聞いていた。
 作れるのは目玉焼きやソーセージを焼くことくらいだと言っていた気がする。

 そんな夫には、やっぱりわたしがいないとダメなんだな……と感じた。
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