【完結】不倫夫との離婚計画〜3ヶ月後に離婚します〜
「なんで……。どうして?」
と俺が言うと、陽花は「……ちゃんと話し合わなくちゃダメだと思ったの。 このままじゃ、何の解決にもならないなって思って」と答えてくれた。
「陽花……。陽花、良かった。 会いたかった」
俺は陽花のことを、思いっきり抱きしめた。
「……千洋」
「本当に良かった……。陽花がこのまま帰ってきてくれないんじゃないかって……そう思って心配してた」
こうして陽花が帰ってきてくれたことが嬉しくて、俺は抱きしめるその力を少し強めた。
「……勘違いしないで。わたしはあなたと話すために帰ってきただけだから」
「分かってる。……それでも嬉しいんだ、陽花が帰ってきてくれたこと」
「……うん」
陽花が今の俺をどう思ってるのかなんて、分からない。……けど俺にとって陽花は、とても大切な人だから。
愛してる人だから、ずっと一緒にいたい。 この気持ちにウソはない。
「陽花……」
こんなにも愛おしい陽花の温もりを感じると、少しだけど幸せを感じる。
「今日の夕飯、あなたの大好きな、トンカツを作ったの。……食べるでしょ?」
「本当か? 食べるよ、もちろん」