エリート弁護士との艶めく一夜に愛の結晶を宿しました
【番外編】 揺るぎない愛を君に
自然と意識が覚醒し、うっすらと目を開いて眉をひそめる。わずかに首を動かし、ベッドサイドテーブルの上に置かれている時計に目を遣ると時刻は午前六時十七分。
腕の中にいた日奈乃の姿はなく、逆にそろそろ彼女が起こしにくるはずだ。
大きく息を吐いて俺は天井を仰ぎ見た。続けて自分の左手の薬指にはめている指輪に視線を移す。
正直、自分が結婚するとは思わなかった。
『間宮、お前ストイックに法律家目指すのはいいけれど恋愛や結婚願望はないわけ?』
『そもそもどんな女性が好みなんだよ』
久しぶりに大学の同期で集まったときに、酒も入っている連中からからかい混じりに尋ねられた。いつもなら相手にしないのに、このときは律儀に考えて答えを探す。
『結婚は、自分という人間をしっかり見てくれる女性とするつもりだ』
そのとき頭に浮かんだのは可愛い幼馴染みの顔だった。
元々、家族ぐるみの付き合いがあり、俺は日奈乃が生まれたときから彼女を知っている。
兄弟がいない自分にとっては妹ができたみたいで、ある程度年が離れているのもあり純粋に彼女を可愛がっていた。
『稀一くん、大好き』
幼い日奈乃も俺を兄同然に慕ってくれ、その関係はいつまでも変わらないと思っていた。
腕の中にいた日奈乃の姿はなく、逆にそろそろ彼女が起こしにくるはずだ。
大きく息を吐いて俺は天井を仰ぎ見た。続けて自分の左手の薬指にはめている指輪に視線を移す。
正直、自分が結婚するとは思わなかった。
『間宮、お前ストイックに法律家目指すのはいいけれど恋愛や結婚願望はないわけ?』
『そもそもどんな女性が好みなんだよ』
久しぶりに大学の同期で集まったときに、酒も入っている連中からからかい混じりに尋ねられた。いつもなら相手にしないのに、このときは律儀に考えて答えを探す。
『結婚は、自分という人間をしっかり見てくれる女性とするつもりだ』
そのとき頭に浮かんだのは可愛い幼馴染みの顔だった。
元々、家族ぐるみの付き合いがあり、俺は日奈乃が生まれたときから彼女を知っている。
兄弟がいない自分にとっては妹ができたみたいで、ある程度年が離れているのもあり純粋に彼女を可愛がっていた。
『稀一くん、大好き』
幼い日奈乃も俺を兄同然に慕ってくれ、その関係はいつまでも変わらないと思っていた。