ボトルメール
その説明をしている時の佐伯の顔は笑顔だったが、彰の顔はどこか悲しい顔をしていて直視出来なかった。
「…そうかな」
俺はそういうしかなかった。彰は自分のせいで俺がこんな状態になってると思ってたらしい。そして、さっき楓に言われたことを思い出した。
「でも、もう大丈夫！解決したから」
俺は精一杯笑ってそう言った。
「…俊？」
「…俊先輩？」
いきなり態度を変えたから楓以外の二人は驚いていたが話を続けた。
「だから解決した！」
『これでイルカショーは終了となります！お越し頂いた皆様！本当にありがとうございました！』
俺がニカッと笑うと同時にトレーナーがマイクを使って終了のお知らせをした。
「まだ見たいところある人いる？」
「ないです！」
俺のテンションに佐伯が合わせるようにそう言った。ちらっと楓を見ると楓は微笑んでいた。
「じゃあ、彰の言ってた通り海に行くか！」
「…あぁ、そうだな」
彰が俺のテンションにびっくりしたままだがだったが返事をしてくれた。
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