ボトルメール
「私の親友の心臓が春斗の心臓となってあそこに入ってる。それだけだよ」
朱里さんは昔を思い出すように優しい声でにっこりと笑いながら楓にもわかるように説明した。
「…そう…なんだ」
ということはだ。その朱里さんの親友はもうこの世界にはいない。でも、橋本さんの中で生きている。
あんまりこういうのは良くないんだけど、俺は少しだけ橋本さんに興味が湧いてしまった。
そんなことをしているうちに、エレベーターは地下一階で止まり、ドアが開いた。
そこは病院とはかけ離れてる場所だった。俺たちの中学の理科室をそのまま引き伸ばしたような場所だった。
廊下を少し歩いたところで、ひとつの部屋があった。すると、奥から二十代後半位の男性がさらに奥の部屋から出てきた。
「初めまして、橋本芽吹と言います。父がいつもお世話になってます」
彼は俺達に向かって律儀にお辞儀をした。
「初めまして、佐藤朱里と申します」
それに対して朱里さんも律儀にお辞儀をした。おそらく会話をしたことがあるのだろうけど、実際に会うのは初なのだろう。
朱里さんは昔を思い出すように優しい声でにっこりと笑いながら楓にもわかるように説明した。
「…そう…なんだ」
ということはだ。その朱里さんの親友はもうこの世界にはいない。でも、橋本さんの中で生きている。
あんまりこういうのは良くないんだけど、俺は少しだけ橋本さんに興味が湧いてしまった。
そんなことをしているうちに、エレベーターは地下一階で止まり、ドアが開いた。
そこは病院とはかけ離れてる場所だった。俺たちの中学の理科室をそのまま引き伸ばしたような場所だった。
廊下を少し歩いたところで、ひとつの部屋があった。すると、奥から二十代後半位の男性がさらに奥の部屋から出てきた。
「初めまして、橋本芽吹と言います。父がいつもお世話になってます」
彼は俺達に向かって律儀にお辞儀をした。
「初めまして、佐藤朱里と申します」
それに対して朱里さんも律儀にお辞儀をした。おそらく会話をしたことがあるのだろうけど、実際に会うのは初なのだろう。