ボトルメール

「…えっと、田中俊です。で、こっちが川口彰と楓です。」
俺も朱里さんに続くように軽く自己紹介をした。ついでに彰と楓の分も。
「君が彰くんだね。」
「突然すみません！彰の病気ってなおるんですか！？」
芽吹さんが彰に話を聞こうとしたら楓が突然、芽吹さんに近づいた。
「そうだね。その話をしに来たんだね。こちらへどうぞ」
そう言って芽吹さんは俺たちを奥の部屋へと案内した。奥の部屋にはテーブルとか椅子とかテレビとか人が普通に生活できるようになっているスペースがあった。
「好きなところに座ってくれて構わないよ」
そう言って台所と思われる方へ行き、なにか飲み物を注ぐ音を俺たちに聞かせた。
俺たちは芽吹さんを誕生日席に座らせるようにひとつ開けて座った。
戻ってきた芽吹さんは誕生日席に座り、俺たちに飲み物を渡してきた。
楓はそれを一口飲んで落ち着きを取り戻していた。
それに習うように俺と彰も渡された飲み物を一口飲んた。飲み物はリンゴジュースだった。