ボトルメール

「私も運動しようと思って」
「そっか…。｣
彰は俺が俊典さんと会ったことを知ってるのに何も聞いてこなかった。だからこっちから話そうと思った。
「二人とも、ちょっといいか？」
俺のその掛け声に楓は「なに？」と反応したが、彰は体がビクッとなっただけだった。
「いいからこっちに来てくれ」
俺はベンチに二人を呼んだ。
「ど、どうだった？」
彰は恐る恐る俺に聞いてきたが、楓は首を傾げていた。
「彰は認められたけど楓は大学で行けって」
「ちょっと待って！？どゆこと？」
俺が説明しようとしたら彰が代わりに説明してくれた。
「実はさ…楓が九州で俺のために頑張ろうと知ってるんだ。」
「え？知ってたの？」
思わず楓が驚く前に俺が驚いてしまった。でも、楓は対して驚いていなかった。
「…そっか。私も二人が九州でバスケの強い高校に推薦貰ってんの知ってる。」
それも衝撃だった。と思ったが、推薦貰ってることは九州にいた時に、彰から楓に車で教えてたのを思い出した。