ボトルメール
『気にするな。これくらい当たり前だ。ってか俺と話してないで楓ちゃんとゆっくり過ごせよー。今日家に着いたんだろ?じゃあ、またな』
そう言って電話が切れてしまった。
今更だが、父は俺にすごい甘い気がする。

結婚式当日。
父の友人が結婚式場だけでなく、色々手配してくれたのでスムーズに進んだし、値段以上の結婚式になりそうだった。もちろん俺達も計画には参加した。
俺と楓のために色んな人が動いてくれたこと、とても感謝している。それも含め、ここまで俺を育ててくれた両親、親友の彰とくるみ、朱里さんだったり、俊典さん。本当に色んな人にお礼をしたい。
招待状は俺と楓で作った。渡した人は、両親はもちろんのこと、楓の家族。母親の親友のDear hornこと麗音さんとその夫。これに関しては俺が招待した訳では無いが、母がスペシャルゲストとしてわざわざ連れてきてくれたのだ。
そして、結婚式は始まった。
『新郎新婦入場!』
俺と楓は牧師さんの掛け声で入場した。招待した人数は決して多い訳では無いが、さすがの俺も緊張した。
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