相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
俺がシャワーを浴びて戻るとダイニングテーブルには遥の手料理が並んでいた。

「美味そうだな・・・」

二人で合掌した。
「いただきます」

俺はワカメと薄揚げを味噌汁を啜り、鰤の照り焼きに箸を付ける。

「・・・奏弥さんも辛かったのね…」

「・・・ん、あ・・・まぁ~もう二年も前の話だ…」

でも、俺と遥も聖弥の存在に囚われていた。

遥はもう一度体外受精に挑戦したいらしいと由夢から訊かされていた。

「私の方が病んでいたから…あえて何も言ってくれたなかったのね…」

「…俺よりも遥の方が辛かっただろ?でも、由夢から訊いた…もう一度…やりたいんだろ?」

「うん・・・」

「・・・やっぱり…二人ではダメなんだな…」

遥に問いかけた。

「…貴方だって…欲しいんでしょ?奏弥さん…だから…奏多君を…」


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