相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~

私は白血病を患い、子の産めないカラダに自分に対して後ろめたさがあった。
だから、恋愛に関しても積極的になれなかった。

奏弥さんはそんな私のありのままの姿を受け入れて、結婚してくれたのに。

そんな自分自身がどうしても、受け入れられず、生きて来た。心の何処かで認めたくなったんだ。
子を授かりたいのは彼の為じゃなかった。自分の為だった。
自身のエゴで彼を苦しめ、傷つけて、それでも私を昔と変わらず、愛してくれる奏弥さん。

「私も貴方と一からやり直したい…」

まだ、存在していない子供よりも、目の前に居る彼の方が私にとって大切な人。


「遥…ありがとう…」


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