相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「おめでとう御座います…おめでたですね…週数は七週目ですかね…」

俺と遥の子は長谷川副社長の三人目の子供と同い年になるのか…

聖弥と同い年の俊樹君は四歳…
生きていれば、幼稚園に通い、元気に遊び回っていたんだな…

俺はそう思いながらも、杏南さんのお腹の上でドレープを動かして、胎内の様子をモニターでチェックした。
そして、ドップラーで赤ちゃんの心音も確認できた。

「まぁ、三人目ですが…プレパパとプレママスクールの案内は要りませんよね」

「はい…二人の育児でそんな余裕ありませんよ…ねぇー俊吾さん」

「あぁ」

「上に二人もお子さんが居ると…無理に動くコトもあります…何か変わったコトあれば…迷わず受診してください…杏南さん」

「はい…ありがとう御座いました…槇村先生」

「お大事に…」

俺は手を振って、二人を見送った。

< 132 / 212 >

この作品をシェア

pagetop