相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
それから二週間後―――・・・
杏南さんは酷い悪阻で入院して来た。
俺はVIP専用病棟の回診で彼女の病室にも足を運んだ。
病室に入ると真っ先に近寄って来たのは俊樹(トシキ)君だった。
「びょういんのせんせいだよね・・・ママとあかちゃんはだいじょうぶ?」
俊樹君は円らな瞳に不安そうな色を宿して、俺に問いかけて来た。
「大丈夫だよ…俊樹君」
「すいません…槇村先生」
下の紬(ツムギ)ちゃんの相手をしていた長谷川副社長も慌てて歩み寄って来た。
「…いえ・・・」
俺は気を取り直して、杏南さんのベットに歩み寄り、彼女の様子を伺う。
「気分はどうですか?」
「あ…槇村先生…こんなに気持ちが悪いのは…初めてです」
上二人の時は寝込むほどの悪阻の症状はなかったよう。元々、彼女のお産は戌のお産で、超安産だった。
お産で楽している分、三人目の悪阻は苦しいようだ。
杏南さんは酷い悪阻で入院して来た。
俺はVIP専用病棟の回診で彼女の病室にも足を運んだ。
病室に入ると真っ先に近寄って来たのは俊樹(トシキ)君だった。
「びょういんのせんせいだよね・・・ママとあかちゃんはだいじょうぶ?」
俊樹君は円らな瞳に不安そうな色を宿して、俺に問いかけて来た。
「大丈夫だよ…俊樹君」
「すいません…槇村先生」
下の紬(ツムギ)ちゃんの相手をしていた長谷川副社長も慌てて歩み寄って来た。
「…いえ・・・」
俺は気を取り直して、杏南さんのベットに歩み寄り、彼女の様子を伺う。
「気分はどうですか?」
「あ…槇村先生…こんなに気持ちが悪いのは…初めてです」
上二人の時は寝込むほどの悪阻の症状はなかったよう。元々、彼女のお産は戌のお産で、超安産だった。
お産で楽している分、三人目の悪阻は苦しいようだ。