相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「大丈夫?槇村先生」

「杉村先生…」

ソファで横になる俺にドリング剤をくれた。

「どうぞ…」

「サンキュー」

「・・・今で三十二週目か…」

「後二週間…」

後二週間…いやもっとお腹の中に二人を留めておいて欲しい。

「低体重では手術にも耐えられないよな・・・」

「・・・もしものコトも考えているんだな…」

「当然だ…」

俺はカラダを起こして、杉村先生から貰ったドリング剤の蓋を捻り、一気に飲み干した。

「大変です!!槇村先生」

上村さんが医局の顔色を変えて、飛び込んで来た。


「遥先生が!!」

「分かった…今直ぐに向かう」

―――やはり…ダメだったか・・・

遥・・・

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