相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
由夢さんはドップラーで双子たちの力強い心音を聴かせてくれた。

私達それぞれにエコー写真をプリントアウトする。

私達は由夢さんに礼を言って、診察室を出た。

「じゃあな…花音」

「うん…忙しいのに…ありがとう御座います…俊樹さん」

「いや…花音…俺達夫婦になるんだ…敬語は止めようぜ」

「あ…そうね…」

私は彼の優しさに心が惹かれ始めていた。
彼はどうなんだろうか?

男としての責任感だけで私にプロポーズしたのだろうか?

私はハッキリと訊けなかった。



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