相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
俺は急いで医局に戻った。

「林先生!!急患は!?」

「・・・急患じゃないねぇよ…お前の元カノだと言う女をカンファレンスルームに待たせてある…」

「えっ!?まさか…ジェシカ・・・?」

「そのジェシカだ…彼女…俺でも知ってんぞ…有名なスーパーモデルだろ?」


「・・・まぁ、そうですよ・・・」

「…院長の娘は知ってんのか?」

「…知りません…ともかく会いに行って来ます…」

俺は慌てて医局を出て、カンファレンスルームを出て行った。

「!?」

カンファレンスルームには行列が出来ていた。

俺は列を尻目に中に入って行く。

ジェシカがファンサービスの一環で握手や写真を撮らせていた。

「あ・・・トシ??」

俺の顔を見るなり、サービスを中断して俺の元に歩み寄って来た。

「久しぶり…トシ」

ジェシカが馴れ慣れしく抱きついて来る。

「な、何しに来たんだ!?」

「日本でコマーシャルの仕事をするの・・・トシに会いに来たのはついでよ…会いたかったわ。トシ」

「俺達は別れたんだ…別に会う必要ないだろ?」




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