相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
さすがは巨大IT企業『リバティ』の御曹司。恋人も有名人だった。

「もうジェシカとは昔の話だ。気にするなと言っても気になるよな」

「はい…」

「!?」

俊樹さんは急に私の方に手を伸ばし、自分の方に引き寄せた。

「俊樹さん!?」

「…俺が今大切に想っているのは花音君だけだ…」

そう甘い声音で囁き、そっと額に口づけをする。

「俊樹さん・・・」

「顔が真っ赤だな…花音」

「・・・だって・・・」

顔を紅潮させる私を見つめる彼の目は何処か不敵に見えた。

「俊樹さんのスキンシップが余りにも甘いから…」

「…アメリカでは普通なんだけどなぁー…」

「此処は日本です」

「まぁ、反応が新鮮だし、可愛いから許す…」

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