相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
全部…私のせいだ・・・

奏弥さんに黙って、辻教授の話に乗ったばかりに。

彼を喜ばせる処か、傷つけてしまった。

そんな私を気遣う奏弥さんの優しさが何よりも辛かった。

お風呂から上がっても、彼はソファに胡坐をかき、スマートフォンのアプリゲームに夢中になっていた。

「・・・奏弥さんはお風呂入らないの?」

「ん、あ・・・後で入る…」

「私…先に寝るね…」

「あぁ、お休み…」

彼はスマホの画面を覗き込んだまま、私を見送った。

彼もまた、口には出さないだけで、辛いのだろう…

ああやって、ゲームに興じて、聖弥のコトを忘れているんだと思う。


辛いことばかりで、何もいいコトはなかった。


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