相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「ゴメンなさいね…奏弥さん」

「いえ…」

俺はリビングルームに通され、ソファに腰を下ろす。

遥の父親は元小学校校長先生を務めていたお堅い人。
母親は看護師をしていた。
今も現役で小さなクリニックで働いている。

「・・・奏弥さん…私…」

「戸川医局長から訊いた…来月から復帰するんだってな…」

「事後報告でゴメンなさい…」

「いや、いいんだ・・・俺もその方がいいと思っていたから…」

「どうぞ」

お義母さんは俺にコーヒーを供してくれた。

「…ありがとう御座います…」
「二人で積もる話があると思うし…ゆっくりと話をして頂戴」

「あ、はい・・・」

お義母さんは俺と遥を残して、リビングルームを出て行く。



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