相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「・・・遥は負けん気が強いから…可愛くないかもしれない…でも・・・」

「…遥は十分可愛いですよ…お義父さん…俺の方こそ…遥に捨てられちゃうんじゃないかとヒヤヒヤしています…」


「奏弥君・・・」

俺から遥の手を離す気はない。

あるとすれば、遥の方からだ・・・


「・・・だから、頭を上げてください…」

「・・・ありがとう…奏弥君」

お義父さんは安堵した顔で俺を見つめ、瞳に涙を溜めた。

「お義父さん…泣かないで下さいよ…こっちまで泣いちゃいます・・・」

思い起こせば、お義父さんに結婚の挨拶に行った時、『こんな茶髪のチャラい君に一人娘はやれない』と言われた。
今思えば、懐かしい想い出話。






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