相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
俺は彼の前に走り込んだ。
「待ってて下さい…今直ぐに出生証明書渡しますから…」

「今日は会社休みなので、時間はたっぷりあります。そう慌てないで下さい…」

そう言われても、俺は慌てて医局に引っ込み、デスクに置いていた出生証明書を入れたクリアファイルを手にした。

「これです。どうぞ」
と長谷川副社長にクリアファイルごと手渡した。

「少し時間ありますか?」

「えっ?」

思わぬ誘いだった。

「元カレとして、遥さんのコトが気になっているもので・・・」

「別にいいですけど・・・」

遥は長谷川副社長に何か俺達のコトを相談したのだろうか?
俺は彼を屋上に案内した。

屋上は憩いの場所として空中庭園になっていた。


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