相思相愛マリアージュ(後)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
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その日は二人で帰宅して、久しぶりに夕食を共にした。
夜は聖弥を失って以来、初めて肌を交わす。
こうして、意味のない行為を続けていくコトになんの意味があるんだろう。

「もう止めにしない?奏弥さん」

「俺との行為に意味がないと言いたいの?意味はあるだろ?セックスは子作りだけでするもんじゃない。愛を確かめる為にするモノでもある…違う?」

「奏弥さん…」

「…俺は遥との結婚生活を最初からやり直したい…」

「・・・」

「・・・俺に抱かれて感じてるクセに…」

「!!?」

彼は私の中に深く入り込み、激しい律動を繰り出した。

「そ、奏弥さん!?」

私は嬌声を上げ、女として悦楽の波に浚われていく。

際限なく味わう甘い感覚に身を委ねた。

彼は最初から子作りの為のセックスではなく私に男として愛を伝える為にセックスをしていた。

全身に感じる温もりを失いたくない…

私はそう思っていた。

――――私は彼を愛してる。

彼もまた私を愛してる…


二人で蜜戯に溺れ、朝を迎えた・・・


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