天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
「それでお父さんに認めてもらったんでしょう?先生ってすごいですね」
茉莉花ちゃんが屈んで俺の足の手術痕に触れてきたので驚いた。
「茉莉花ちゃん?」
「この手術痕があるから脳神経外科医氷室樹が生まれたんですね」
俺の目を見て微笑む彼女を見て、胸がジーンとなった。
ああ、この天使のような笑顔、俺だけのものにしたい。
「茉莉花ちゃん、やっぱり男を家にあげちゃいけないよ」
そう警告しつつも、彼女を抱き寄せてその唇を奪った。
柔らかくて……温かくて……。
キスがこんなに気持ちがいいものだって思わなかった。
彼女が好きだという気持ちが溢れて止まらない。
「う……ん」
くぐもった彼女の声を聞いて身体が熱くなる。
角度を変えて彼女の下唇を甘噛みし、思いを込めてキスをする。
最初は棒立ちだった彼女が俺の胸に手を当て、キスに応えるのを見て嬉しくなる。
抵抗しないということは少しは俺に心を許していると思っていいだろうか。
「せ、先生……息……苦しい」
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