天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない～独占欲に火がついて、とろとろに愛されました～

「お前もいい加減自分から動いたら？逃げられて困るのは小鳥遊だよ。ガッツリ捕まえて囲い込まないと」
「お前みたいにか？ここ数日で茉莉花ちゃんすっかり女の顔になっているが、氷室の場合は程々にしとけよ」
「うーん、努力はしてるけど、やっぱり欲しいものに手を出さずにいられないんだよね」
クスッと笑う氷室先生に恨みがましい視線を向ける。
本人いるのにそんな恥ずかしい話をしないでください。
「氷室、惚気すぎ。茉莉花ちゃんが困ってるぞ」
小鳥遊先生がそんなコメントをするが、先生も同罪だと心の中で突っ込んだ。
最初に私のことを持ち出したのは小鳥遊先生ですよ。
「ごめんね。茉莉花ちゃんが顔真っ赤にするの俺にはツボでね」
「氷室先生、悪趣味ですよ」
ボソッと文句言ったら、氷室先生はとびきり甘い目で微笑んだ。
「それは茉莉花ちゃんがかわいすぎなのがいけない」
「氷室先生、視力検査をお勧めします」
真顔でそんな話をしたが、小鳥遊先生の考えは違った。