天才脳外科医の愛が溢れて――もう、拒めない~独占欲に火がついて、とろとろに愛されました~
「まあ覚悟しておいた方がいいよ。兄さん、欲しいものは必ず手に入れるからね」
その後、樹と知り合った時の話をしていたら、玄関のインターホンが鳴った。
「あっ!きっと先生!」
椅子から立ち上がって小走りに玄関に行き、部屋のドアを開ける。
「先生、遅かったですね。誰か急変した患者さんでもいたんですか?」
病院のことが気になって樹に尋ねたら、彼は腕を組んでジッと私を見据えた。
「患者さんは大丈夫だけど、茉莉花ちゃん、ちゃんと相手確認してから開けた?」
メッセージを送ったし、このタイミングで来るのは彼だと確信していた。
「いいえ、先生だと思っていたので」
私の返答を聞いて樹は少し険しい顔になる。
「ちゃんと確認しないとダメだよ。それに先生って呼び方戻ってるよ」
「すみません。弟さんがいてつい先生って呼んでしまいました」
しゅんとなって謝る私の頭を彼はクシュッと撫でる。
「今度から気をつけて。で、透はなんの用で来たの?」
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